【橋本デザイン会議】HDMバイタリゼーションデザインアワードの表彰式

こんにちわ。さんにんごと初参戦、デザイナーの村上です。

TRIANDでは、昨年8月より「橋本デザイン会議」という団体の立ち上げに参加し、約半年間に渡って「HDMバイタリゼーションデザインアワード」という学生クリエイターを対象としたコンペティション企画を進めてきました。
そして、3月18日に執り行った同企画の表彰式も無事に成功という形で幕を閉じることができ、今回その報告をしたいと思い、筆を執った次第でございます。

とはいえ、なんのこっちゃと思う方が大半だと思うので、
細かく説明していきたいと思います。

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 まずは、「橋本デザイン会議」という団体について。

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橋本デザイン会議は、 こざ企画を中心として、TRIAND inc.plus-alpha.tvSUPER SUPER inc.の4社のデザイン系企業から成る任意団体です。

美術デザイン系大学が集積する相模原市・橋本の特徴を生かし、クリエイティブの力で地域を盛り上げようと活動しています。デザインやクリエイティブ活動が交通網や情報技術の発達によって地方都市やコミュニティなどさまざまな地域へと広がっています。橋本デザイン会議では、この地域性を活かしつつ、クリエイターや企業・学生・地域コミュニティなどが、それぞれの専門分野を横断して対話する場をつくりたいと考えています。

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HDMバイタリゼーションデザインアワード」は、橋本デザイン会議発足記念企画として、さがみはらエリアで活躍する企業と発表の場を求めている学生クリエイターとの出会いの場を設け、地域活性におけるデザインの必要性を再発見することを目的とした企業参加型のデザイン提案コンペティションです。

2015年10月より相模原エリアの企業へのテーマ募集を開始。2015年12月から2月の期間で学生クリエイターへの作品募集を行いました。最終的には、企業5社から募集テーマをいただき、学生エントリー数28名、作品応募者11名の中からテーマ優秀賞5名を選出することができました。
応募者は、北は山形県から、南は岡山県からと相模原エリアの枠を超えた幅広い地域からの募集をいただくこともできました。

また、同企画の特徴として、「学生クリエイターに最も効果的なアプローチが可能なのは学生自身」という考えのもと、大学生のみで構成される「学生ディレクションチーム」を結成し、企画・進行の面で協力してもらいました。彼らがいなければ今回の企画の成功はありませんでした。

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同日、テーマ優秀賞受賞者5人にプレゼンテーションを行っていただき、「アワード最優秀賞」の受賞者を選出しました。その作品もご紹介します。

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HDMバイタリゼーションデザインアワードのアワード最優秀賞受賞者は、倉敷芸術科学大学4年生の増永圭太くん。

増永くんが応募してくれたテーマは、クラフト株式会社から出題された「社員間コミュニケーションのデザイン」というテーマ。”モノのデザイン”というよりは”コトのデザイン”に近く、アイデアとプレゼン力を問われる難しいお題であったかと思います。

そんなテーマに対する増永くんの作品が「笑顔の手渡し コボレ」。
ユニットを連結させることで、一人で複数個の運ぶことのできるコップのプロダクトの設計。そのコップの受け渡しの際に生まれる、こぼれそうでこぼれないドキドキ感が演出されたコミュニケーションの提案をいただきました。

審査のおいては、そのデザイン力もさることながら、明るくわかりやすいプレゼンテーションも非常に評価され、見事アワード最優秀賞に輝きました。

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表彰式後には、交流会も行われました。企業と学生クリエイターが本音の意見交換を交わせる場を作れたことも本企画の魅力になったかなと思います。

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TRIANDとしては、企画の立案・運営で参加しました。個人的には通常の業務とは違った達成感を味わえました。
橋本デザイン会議は、この企画を出発点として活躍の場を広げていきたいと思いますので、今後の活動も是非チェックしてみてください。

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デザイナーがワークショップを学ぶ理由

こんにちわ。デザイナーの平野友規です。
近年、高性能のパソコンとデザインアプリケーションが安価で手に入ることで、誰でもデザインを始めることが可能となりました。更に「ランサーズ」や「クラウドワークス」といったクラウドソーシングサービスの登場は、デザイン業への参入障壁を下げています。

一方、デザイン思考という「デザイナーの感性と手法を用いた創造的な問題解決の方法論」の普及は、様々な業態・業種・職級で働く人々がデザインに関わる機会を与えてくれました。いま、デザイナーの専門性は「技術」と「思考」の両面から大きく変わっています。現場にいるとデザイナーの専門性とは何かを問われている機会を多く感じます。

今までの専門性に加えて更なる、デザイナーの新たなる専門性とはどういったものなのか?その糸口のひとつに近年増加傾向にある協力・共同作業を前提にした施設にあると考えています。例えば、大阪の「ナレッジキャピタル」、千葉の「KOIL」、神奈川の「RICOH Future House」です。これらの施設は、企業・行政・大学などの組織が持つ技術やアイデアを相互的に組み合わせ、革新的な価値創出によって問題解決を試みる「場」です。注目すべき点は価値創出の精度や品質は「場」の持つ創造性により大きく左右されるという点です。私はここにもデザイナーの新たな専門性があるのではないかと期待しています。

つまり、デザイナーが「対話の場づくり」という専門性を取り入れることで、デザイナー以外の人がデザインプロセスに参加することを可能とします。その参加方法のひとつにワークショップがあるのです。ワークショップがデザインプロセスとノンデザイナーを結ぶ架け橋となるのです。

そんなワークショップに昨年注目し、青山学院大学社会情報学部ワークショップデザイナー育成プログラムプログラムを受講しました。120時間の講座を修了すると、青山学院大学から学校教育法にもとづく履修証明書が発行され「青山学院大学学校教育法履修証明プログラム修了認定ワークショップデザイナー」というお墨付き?が与えられるプログラムです。このワークショップデザイナー育成プログラムは、昨年のグッドデザイン賞特別賞「未来づくりデザイン賞」を受賞し、更に文部科学大臣認定「職業実践力育成プログラム」(BP)の認定を受けました。良いタイミングで受講できたなとつくづく思います。

今後、ワークショップを使いながら相模原市の社会問題に取り組んだり、今まで以上にデザイナー以外の人をデザインプロセスに巻き込んでいくようなワークショップを考えています。

株式会社トライアンドは、ワークショップを取り入れながら企画段階からクライアントとの対話を通し、一気に最終成果物を描き上げ、協創するための土台ごとデザインしていくような新規事業支援を得意としています。また、ワークショップ単体の企画・実施も承っております。各種SNS(Twitter, Facebook)や公式サイトからお問い合わせください。

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ワークショップ活動報告「さがまち学生Club」

〜 RICOH THETA(全天球カメラ)を使ったワークショップの企画・実施 〜

こんにちは、デザイナーの平野友規です。
“学生のチカラでまちを盛り上げる”をコンセプトにして活動している「さがまち学生Club」という大学生の団体があります。公益社団法人相模原・町田大学地域コンソーシアムが事務局として「さがまち学生Club」を支援し、弊社も一緒になってお手伝いしております。

「さがまち学生Club」のメンバー募集は半年に1回します。つまり、メンバーの流動性は非常に高く新旧が交錯します。「さがまち学生Club」を盛り上げていくためにも、協働性は非常に重要です。参加者一人ひとりがお互いを理解し、協創をする心構えを学ぶきっかけとして、RICOH THETA(全天球カメラ)を使用したワークショップを2015年の11月に実施しました。以下、当日のワークショップのプログラムとなります。

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(1)イス取り自己紹介
アイスブレイクも兼ねて自己紹介。今回のために開発した特製のカードに描かれている模様や色を使って、ランダムで二人組を作り自分のことを紹介してもらいます。紹介が終わったらイスに戻るという流れを繰り返します。中には名刺交換のようにお互いのカードを見せ合っている学生もいました。

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(2)見えない共通項さがし
自己紹介で緊張がほぐれたところで同じカードを使い、4人のグループを作り、それぞれのグループで共通点を探し発表するというワークをしました。ただし、共通項は目に見えない部分のみ。自己紹介の内容や会話を通して、お互いを探っていきます。外面では分からない共通項を探り発見することで、内面的な多様性の尊重と他者理解の促進を狙いました。

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(3)RICOH THETA(全天球カメラ)を使った協創
さらに人数を増やして、いよいよRICOH THETA(全天球カメラ)を使ったグループ制作に入ります。360°まるごと撮影できるという特性を使って、各グループに全天球写真の作品を撮影してもらいました。机の上でちゃんと考えてからすすめるチームや、撮りながら考えていくチームなど、それぞれの方法で進めました。また、編集長とカメラマンという役職を設けることで責任の所在や組織的な意思決定にも触れてもらいました。

(4)発表・投票
最後にグループごとに発表者を一人決め、それぞれとった写真をプロジェクターに投影して発表します。コンセプトや見どころの説明をしてもらったのですが、たくさんコミュニケーションをとりながら制作していたためか、みんな笑顔で戸惑うことなく説明していました。
それぞれの発表を聞き、最初に配ったカードを使って一番よかったと思うチームに投票し、本日の内容をグループ毎に振り返ってもらいプログラムは終了しました。

さがまち学生Club – Spherical Image – RICOH THETA


▲学生投票で1番だった作品「黄色グループメンバーを探せ!」

活動報告は以上となります。

株式会社トライアンドは、ワークショップを取り入れながら企画段階からクライアントとの対話を通し、一気に最終成果物を描き上げ、協創するための土台ごとデザインしていくような新規事業支援を得意としています。また、ワークショップ単体の企画・実施も承っております。各種SNSや公式サイトからお問い合わせください。

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